ちょっと先日の記事の補足です。
前回の記事でカードリーディングのことについて少し触れていたのですが、そのことについての補足。
基本的に私は現在は自分で自分のことをリーディングするためにカードを扱う時、何かの区切りのタイミングや、何かを内省したい時に自分のマインドの整理整頓をしやすくするために内観として、またはおおまかなその時期の指針を出すために使用することがほとんどです。
だから原則、「○○さんは自分のことをどう思ってるか?」なんてテーマでは使いません。
だから、YouTubeでもそういうテーマであまり動画をアップしていないと思います。
たまにカードリーディング見る人にはやっぱり人気の「出会い」とかについてエンターテイメント的にやることはあっても、
そういうのは本当に「た・ま・に」です。
では、なぜそうなのか?というと、それはやはり基本的に占術を扱うというのはどういうことなのか?を考えた時に、
今まで自分がしてきた失敗から学んだことのほかに、やはり占星学などを扱っていると気になってくる神話や世界の歴史、宗教などの知識を少しづつ勉強するにつれて、
自分の欲望(つまり意のままにしたい)とか、先を知りたいという人間の性(さが)的なものに囚われるような利用方法は、いくらそれが表面的には「善」のように見えても、本質的にはそうならない、と感じるからです。
そもそも、私自身が若い頃(主に10代、20代)はカードの魔力的なものに夢中になっていた時期がありました。
アメブロ時代も書いたことがあるのだけど、それはもうメチャメチャな使い方をしていた時期があったんですね。
ただ、その時のそういう世界へのパッションというか、プロの先生からスキルを学ぼうとしていた夢中さのようなものが、結局今、多少は役立っている面もあるので全く無駄とは言えないのかもしれませんが、
リーディングの取り扱いということにおいては、本当に自分の「欲」の扱い方がわかっていなかった馬鹿者だなぁと思う点があるのでございます。
そもそも、例えばわかりやすく恋愛問題でのリーディングを一例として取り上げますが、うまくいく恋愛はそもそも「リーディング」なんて必要ないですよね。
それに
・彼の気持ちを知りたい
・うまくいく方法を知りたい
・どうすれば振り向いてもらえるか
というのは、要するに「策略を立ててこっちに引き寄せる」「うまくいかせる」ことをしたいわけであって、なんかその時点で「ズレてる」のです。
ここで、彼の気持ちをこちらが知ることで、理解して解決方法を見いだせるでしょう、と思いたい人も当然たくさんいると思います。
が、もしリーディングで彼の気持ちを見たところで、自分が納得したい答えではないものが出てきた場合に本当に納得できますか?という問題も出てきます。
多くの場合、自分が「納得したい」「希望が持てるような」「安心したい」答えではない場合は、また別の誰かのリーディングにループすべく、別の占い師を尋ねたり、YouTube上であれば動画をジプシーしたり、そんなことの繰り返しになることが多いはず。
恋愛系のテーマは特に、占い業界の「良いお客様」になりやすいのです。
*かなりソフトに書いていますが、どういうことを示すのかはもうお分かりだと思います。
なぜかというと、恋愛というのは一般的に自分の正常で冷静な判断力を奪う側面もあるからです。
以前、恋愛をすると人間の判断レベルはチンパンジーレベルに低下してしまうというデータがある、とTVだったか何かの動画で見たことがあります。(チンパンジーだったか人間の子供の6歳レベルだったか、そんな話でした)
でもこれ、私は「確かにそうなのかもしれない」と納得しました。
多分、占いジプシーや依存に陥る人が見てもらうNO1のテーマはズバリ「恋愛系」でしょう。
では、何かがうまくいかない時などにカードを使ってはいけないか?
というと、全てそうではないと思っています。
が!ここで注意が必要なのは
あくまでも視点を「自分に向けて」内観すること。
つまり、自分の心の中や行動を整理するためのポイントをリーディングする、ということです。
彼とか誰かとかを覗き見するのではなくて。
もしくは、彼とか誰かをこちらが望むようにするための方法を探るのではなくて。
でもこれは、意外と難しいものです。
どうしても「自分の欲」に対峙する必要があるからです。自分の(自分勝手な)「欲」を認める必要もあるし。
カードのレッスンなどでは、私がお伝えしているのは自分と対峙していくためのリーディング方法ではあるのだけど、ある時から「占い」としての練習もします。
自分とは関係ない事象をテーマにしてリーディング練習をしたり、時事問題を扱う場合もあります。
そういう時に相手の状況や気持ちが表れる場所もあるので、そういう部分を全面排除している訳ではありませんが、あくまでも客観的なリーディングをする「練習」として扱うのであり、
リーディングの目的の主軸はあくまでも「自分」を冷静に把握し直すためのものに置いています。
できれば、「占い」もできるが、自らのマインドと対峙し自分を律する(整える)ために使用する方法を身につけて頂きたい、(つまり両方できる)
ということを目標に、というのが大前提としてあるので、
*「占い」も客観性がないと単に暗示をかけるようなものになってしまう。
だからこそ「自分が読みたいように読む」のではリーディングできているとは言えない、とレッスンではお伝えしているのです。
恋愛占いが特にジプシーやループになりやすいのは「自分の希望通りなことを言ってくれる占い」を求めて終わりがないこともそうだし、
結局は自分の欲の扱い方が見えないまま、肝心な自分自身を自分で整理できない、という点が問題なのです。
これは恋愛系の占いだけに限ることではないのだけど、特にわかりやすい例ということで取り上げましたが、他の問題も自分にとって「今、重要」「今、焦っている」「今、モヤモヤしている」ものは当然他のことでも当てはまります。
が、恋愛系は特に「相手をコントロールしたい」というものが根底にあってのものになりやすいので注意が必要なのです。(そこをなかなか認めたがらないのも「恋愛」なのですが)
だから基本的には相手の気持ちを占ったり、うまくいく方法を探るとか、つまりざっくり言って「恋愛占い」は基本的には必要ないと思います。
(それには「自分の欲」とよく向き合うしかない)
鍵はいつも自分の中にある。
そのことが理解できた時に、私自身も本当に占術を理解したいと思ったし、扱い方が変わったし、やたらめったらリーディングすることの無意味さや
「誰かに肯定してもらいたい」の正体がわかれば、多分そもそも、リーディングする意図や目的は変わってくると思います。
自分に自身がない人ほど「リーディング」とか「スピリチュアル」依存になりやすいのは、ここが結局は理由(「誰かに肯定してもらいたい」)なので。
なかなかリーディング好きの人には理解してもらえない内容かもしれないのだけど、その反面、本当にリーディングや占術を理解したい人にとっては理解して頂ける内容だとも思います。
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